あのときの気持ちははっきりと覚えている。
ずうっと悔やんでいた。なぜこんな風に生まれたのかと。
悔やむことが日課だった。僕が生まれたときに亡くなった母。顔も知らない母。
どうか生まれ変わって。そしてもう一度、僕を生んで。
あなたは間違ったのだから・・・
亡くなった母が生き返ってくれれば、全ては解決する、そう信じていた。
でも僕は死を目前んして気づいた。
ああ、母の生まれ変わりを待つ必要なんかなかった。僕が死んで生まれ変われば、やり直せると。
死ぬことは不安だったけれど、それは僕の初めての希望でもあった。こんな風に考えたことはなかったけれど、ああ、これが真実かも。
僕は希望を胸に死んだ。
今生、僕は違う人生を生きている。あのときの悩みはもう無い。
健康体に恵まれ、今生の母は元気だ。
・・・だけど、だけど。ぼくはまた来生を思っている。来生の希望を信じている。
死はいまも希望への道。
どの人生でも、なかなかそれひとつで満足することは、ないもんだなあ!
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- 2011/08/12(金) 00:08:07|
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今朝方の夢。とてもリアルだった。
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黒いタブレットがある。3粒。それを誰かが飲むんならあげるよ、と。「これは時間をさかのぼれる薬なんだ。これを飲むと、過去のある時点に戻って、そこから、人生をやり直すことができる。
なんて素晴らしい! 僕は興奮する。
・・・でも待てよ。
これは、恐ろしい薬じゃないかな? 人生をやり直せる。現実をやり直せる。簡単にリセットが出来る現実。・・・これって現実だろうか? 簡単にやり直せるなら、無かったことに出来るなら、今のこの現実は、この薬をもらった時点で、「無かったこと」に出来るなら、それは無かったこと。つまりは虚無。
この薬は現実を虚無に変えるものではないのか? そして僕は薬をもらわないという選択をする。
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今、心の中に後悔というか、悔やむ気持ちがあるのだけれど、それは過去の僕の選択。
この夢は、それに対する「回答」だった。
- 2011/08/11(木) 08:31:12|
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